最新作

その1 | 2012年4月1日(日)

昨年より、赤木工房で使用する日本産漆を全て地元にて調達するという壮大な計画を進めています。
季節を追いながら、漆掻から漆クロメまでの様子をレポートしたいと思います。

長い冬も終わりました。
雪解けしたばかりで、未だ芽吹く前の漆の木を見に行きました。

ここは、輪島市街から車で15分ほど西に走った繩又町。
約90軒の集落のうち、最盛期には10軒くらいが漆掻で生計を立てていたそうです。
現在お二人、漆掻の職人さんが現役です。しかしともに80代という年齢。
今のうちにこの土地の漆掻技術を伝承しておく必要がありそうですね。

この畑には、約200本の若い漆の木が植えられています。樹齢は5年くらい。
赤木工房では今年「しるくて早い」漆の調達が必要なので、この畑の漆を掻いてもらうことにしました。
漆の木が若いほど「しるくて早い」つまりさらさらしていて早く乾く漆が出るそうです。
ひねた漆の木から採れるのは「ねばくて遅い」漆です。
畑の持ち主は、宿谷政一さん。
まだどの様な性質の漆かもわからないので、とりあえず今年はちょっと少なめですが一貫(3.75キロ)×2程度の荒味漆を購入する約束をしました。